ネトワクネトラル カレマチカノジョ 3DEG

俺はある日不思議な夢を見た。
あまり可愛くはないけれど、気になるあいつ、 自分のことをいつも気遣ってくれる、ちょっと無愛想で 人付き合いが苦手な幼馴染。

そいつが突然モテモテになってしまう夢。

ま……まあいいんじゃね？別に俺はあいつの事なんてなんとも……
スキとか思ってないし！？
あいつがもてる方がガキの頃から一緒の俺としても鼻が高いぜ…。

あいつがもてるようになったのは、その夢に登場した　恋愛の神様　のせい。
幼馴染はその自称「恋愛と美容の神様」に　こいのれくちゃー　とやらを教え込まれていた。

神様……余計なことしやがって……。じゃなくて！
あいつは何でそんな熱心に恋をしようとしているんだ！？

でも……、夢はそこで終わらなかった。
幼馴染が見知らぬ誰と恋人になり……、自分の元へは二度と姿を見せなくなった。

去り際のそいつの目には涙も後悔の色も無かった……
ただ哀れむような冷たい光がそこにあるだけ。

俺は見捨てられたのだろうか……？
俺達はそんな程度の仲だった……のか？

夢はそこで終わった---

不思議な夢が気になってはいたが幼馴染の【ここあ】は
いつもと変わらず、不思議少女のまま。
つかみどころの無い性格をいかんなく発揮して周囲の異性を寄せ付けない。

俺は少し安堵した。

でも、そんな地味でつかみどころの無い性格だったここあは
俺が夢をみた翌日から少しづつ変わり始めていた……ようだ。

話しかける男子学生が妙に増え始めているんだよな……

周囲の人間が言うには、立ち振る舞いが少し女らしくなった……
そう、いうなれば少女としての魅力を持ち始めた、というんだ。
よく見れば超美少女じゃん？気付かなかったよ！

と周囲は盛り上がりを見せ始めているし……どうなってるんだ？

わからない……俺にはいつもどおりのここあに見えるのだが……

そんな俺にも変化が現れた。
毎晩俺の夢枕に　恋愛の神様　とやらが現れるようになったのだ。
その自称　恋愛と美容の神様　は、可愛い容姿の女の子の紹介だけはしてくれる……
「きになるかわいいおなごにあたっくするのじゃ！」と
ちょっと投げやりな神様だけど……　自分のことを心配してのことに違いない。

でも……
俺は気になるヤツがいるから……そんなにいっぱい紹介されても困るんだ。

そして、俺はまた夢から覚め……、いつもどおりの朝を迎える。